2025/11/07
CS起点のアップセルクロスセル前年比約10倍を達成。カスタマーサクセス主導でデータ活用する仕組みとは

株式会社hokan
課題
プロダクトが2〜3週間ごとにアップデートされる中、そのスピードに従来のスプレッドシートやダッシュボードではユーザーの管理が追いつかなかった
アップセル・クロスセルに必要な情報が分散し、商談前準備に大きな工数がかかっていた
新しい指標や利用状況の確認にエンジニア工数が必須で、迅速なデータ活用ができなかった
ゴール
頻繁なアップデートに対応し、短期間で指標を見直せるデータ活用体制を構築すること
エンジニアに依存せず、CSチームだけでデータ加工・可視化を完結できる環境を実現すること
商談準備の効率を高め、仮説設計の精度を上げることで、アップセル・クロスセルの成果を最大化すること
変化
商談前に精度の高い仮説を立てられるようになり、提案・クロージングに集中できる体制を確立した
アップセル・クロスセルが前年比で約10倍増加し、CS活動の成果が大幅に向上した
CSメンバー全員が自律的にデータ分析・意思決定を行えるようになり、組織のモチベーションと生産性が向上した
株式会社hokanは、保険代理店向けクラウド型顧客管理システム「hokan®」を提供するスタートアップ企業です。2017年8月設立以来、保険業界のDXを推進し、現在は、テック事業、コンサルティング事業、補償サービス及び運営プラットフォーム事業の3つを展開するグループの子会社として成長しています。
同社が提供する「hokan®」は、適正な営業活動と組織の強固な監査体制を実現するオールインワンの保険代理店業務に特化したシステムです。顧客情報の一元管理から、保険業法に対応した業務フロー構築、アフターフォローまで、保険代理店業務に必要な機能を一つのプラットフォームで提供。現在は、400〜450社の保険代理店が導入しており、約15,000名のユーザーが利用しています。
同社ではプロダクトが2〜3週間という高頻度でアップデートを重ねる中、従来のスプレッドシートやダッシュボードツールでは、プロダクトの進化スピードにユーザーデータの管理・活用が追いつかないという課題に直面していました。そこで導入に至ったのが、MagicSuccessです。
データに基づく的確なユーザー支援により、CS起点のアップセルクロスセル前年比約10倍を達成したMagicSuccessの活用について、Business Div カスタマーサクセス 統括マネージャーの湊 柊一郎さん(写真 中央右手)にお話を伺いました。
主なカスタマーサクセス業務
プロダクト導入時のオンボーディング支援
活用促進のための教育や情報提供
ユーザーの課題発見と解決
ヘルススコアによるユーザーの状況モニタリング
契約更新やアップセル・クロスセルの提案 など
頻繁なプロダクトアップデートに対応できないカスタマーサクセス業務
ー MagicSuccess導入前のカスタマーサクセス業務(以下、CS)の課題について教えてください

湊 柊一郎さん
私たちのプロダクトは2〜3週間に1度というハイペースでアップデートを繰り返しています。そのため1年前に作った指標が正しい指標かと言われるとそうではなく、1ヶ月〜四半期といった短い期間単位で指標の見直しをしたいというニーズがある状況でした。
さらに、アップセル・クロスセルに必要な情報が様々な場所に分散しており、ユーザー様の多方面からの状況を把握できず、ユーザー様とのミーティング(商談)の事前準備に多くの工数がかかっていました。
当時は、スプレッドシートやダッシュボードツールを使っていましたが、新しい指標を追加したり機能の利用状況を確認したりするには、毎回エンジニアに依頼しなければならなかったのです。工数もかかり、スケジュール調整にも苦労する状況でした。
決め手は「CSチーム主導」。エンジニア工数ゼロでデータ活用環境を構築
— MagicSuccessの導入を決定した決め手は何でしたか?
一番の決め手は、非常に強力なノーコードデータ基盤が搭載されていることでした。
これまでにも複数のプロダクトを検討しましたが、どれも社内のエンジニアの工数が必要で、導入を見送っていました。
その点、CSチームだけで必要なデータ基盤を作り、さらに指標やカスタムレポート作成まで完結できるのは、MagicSuccessだけです。
CSチームだけで必要な情報を加工して利用できるのがありがたくて、MagicSuccessの情報集約から可視化までの流れは本当に素晴らしいと感じました。
ー 導入開始あたり、スタッフの対応・サポートで印象に残ったことはありますか?
とにかくスピードが素晴らしかったです。「MagicSuccessを実際に使ってみたい」とわがままを言ったところ、2週間程度でデータ整備をしていただき、初期利用ができる状態にまでしていただけました。
プロダクトやデータを扱うシステムでは、通常もっと時間がかかると思っていましたが、2週間で本格的に使えるようになったのは本当に「マジック」な体験でした。これまでやってきたデータ整備は何だったのかと思うほどでした。
商談時間の使い方が激変。事前仮説の精度向上でCS起点のアップセルクロスセル前年比約10倍を達成
ー MagicSuccessの導入はどのような効果をもたらしましたか?

左から 湊 柊一郎さん、保険代理店事業本部 部長 石野 太一さん
MagicSuccess導入により実現した最大の成果は、アップセル・クロスセルが前年比約10倍に跳ね上がったことです。
その背景にあるのが、データ環境の整備です。商談前に精度の高い仮説を構築できるようになったことで、これまで商談中のヒアリングに費やしていた時間を、より付加価値の高い提案やクロージングに充てられるようになりました。
従来は、過去の議事録や断片的なデータのみが頼りでした。しかも、それらの情報が最新のものかどうかさえ定かではない状況だったのです。
現在は、ユーザー様がどのような点でお困りか、どのような情報を求めているかを、これまで以上に迅速かつ正確に把握できるようになりました。これにより、CSチームがユーザー様の状況を深く理解した上で、最適なご提案を行うことが可能になりました。

MagicSuccessの顧客一覧と詳細/顧客の解像度を上げ、精度の高い提案を実現する
ー 導入後、ユーザーとの商談プロセスに変化はありましたか?
以前の商談では、多くの時間をヒアリングに費やしていました。「御社はどこの保険会社の商品が一番売れているんですか」「契約比率はどんな感じですか」といった基本的な情報収集を行い、その場で仮説を立てて、アドリブでクロージングを行うという状況でした。
現在は、MagicSuccessのおかげでユーザー様の詳細情報を事前に把握できるようになり、商談のタイムテーブルが劇的に変化しました。冒頭で「前回お話しした課題の進捗はいかがですか」と簡単な課題確認をするだけで、残りの時間はすべて具体的な提案とクロージングに集中できるようになったのです。仮説設計の精度も格段に向上し、成約率が大幅に向上しました。

感覚頼りのCSから、データ分析・判断を各自で行う自律的なチームへ

ー CSチームのメンバーにも変化はありましたか?
以前は「このデータは本当に信頼できるのか?」という疑問が常につきまとっていました。エンジニアに依頼しなければ情報も取得できず、データを見ること自体を諦めていたメンバーもいたのです。
MagicSuccess導入後は、劇的に状況が変わりましたね。チーム全員が自らデータの確認・分析を行えるようになり、会話も「このヘルススコアであれば安心ですね」「使用状況から、こちらの企業は要注意かもしれません」といった、データに基づく建設的な議論へと変化したのです。
結果として、CSチームは「データを信頼し、自律的に意思決定できる組織」へと進化しました。加えて、個々の活動成果もシステム上で確認できるようになったことで、メンバーは自らの貢献を実感しやすくなり、モチベーションの向上にもつながっています。
ー どのような企業にMagicSuccessをおすすめされますか?
ハイタッチCSを行っている企業や、プロダクトに複雑性があり定期的にアップデートを行っている企業には、ぜひ使っていただきたいです。
特に、MagicSuccessが威力を発揮するのは、「hokan®」のように製品のアップデートサイクルが早く、CSチームがそのスピードに合わせてデータ活用環境を柔軟に変更する必要がある企業です。
エンジニアリソースに依存せず、CS側で主導的にデータ分析環境を構築・運用したい企業にとって、MagicSuccessは理想的なソリューションだと思います。
適正な営業活動と組織の強固な監査体制を実現するクラウド型保険代理店システム「hokan®」はこちら。






